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《大谷翔平という野球史の転換点》を私たちは目撃している… 満票MVPが「選考委員・データの価値観を覆す証明」である理由 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byNanae Suzuki

posted2021/11/19 17:15

《大谷翔平という野球史の転換点》を私たちは目撃している… 満票MVPが「選考委員・データの価値観を覆す証明」である理由<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大谷翔平はメジャーリーグの概念を大きく変えた。そういう功績も称えての満票MVPだったのだろう

 今オフの大谷翔平は受賞ラッシュだと言われている。様々な団体、メディアなどが大谷に賞を授与しているが、そうした賞と全米野球記者協会(BBWAA)が選定するMVPは、一線を画していると言っていい。

 MLBのMVPは、1911年から続く最古のアワードだ。ア・リーグの初代MVPはタイガースのタイ・カッブだった。1923年にはヤンキースのベーブ・ルースも受賞している。以後、主催団体は変わったが、連綿と1世紀以上も続いている。

20年前のMVPイチロー、そして大谷翔平

 日本人では、2001年にマリナーズのイチローが新人で受賞。大谷翔平は2人目となった。

 ちなみにイチローは289ポイント、2位のジェイソン・ジアンビ(アスレチックス)の281ポイントとはとはわずか8ポイント差だった。満票での受賞は日本人として初めて。

 文字通り、大谷翔平は歴史的な存在になったわけだが、恐らく、今年を起点としてMLBの選手評価は今後大きく変わっていくだろう。

 大谷の後を追って、従来の「投手」「野手」の垣根を越えて活躍する選手が出てくるとともに、投打のWARの「合わせ技」を評価するような価値基準が一般的になっていくはずだ。

 我々は歴史の転換点の目撃者になっているのだ。

#2に続く
大谷翔平・満票MVPの今だからこそ 「2カ月連続月間MVP(MLB史上で17人だけ)」も大絶賛されるべき偉業だった

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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