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大谷翔平・満票MVPの今だからこそ 「2カ月連続月間MVP(MLB史上で17人だけ)」も大絶賛されるべき偉業だった
posted2021/11/19 17:12
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Getty Images
連日行われている東京五輪野球競技を追いかけていると、こうした国際大会は「短距離」で、ペナントレースは「長距離」あるいは「耐久レース」だとしみじみ思う。そんな中で大谷翔平が6月、7月とア・リーグの月間MVPになったが、これは相当すごいことなのだ。
今季の大谷は「好不調の波」が少ない。月間打撃成績を見てみよう。RCは打撃の総合指標。カッコ内はア・リーグでの順位で、打率は規定打席以上。Tはタイ。
4月 23試合
92打26安8本(2T)19点(7T)3盗(15T) 率.283(19) RC18.28(11)
5月 27試合
94打23安7本(8T)21点(11)4盗(7T) 率.245(53T) RC17.92(20)
6月 25試合 月間MVP
81打25安13本(1)23点(5)4盗(9T) 率.309(18) RC27.56(3)
7月 23試合 月間MVP
85打24安9本(1T)19点(8)4盗(6T) 率.282(24) RC21.48(1)
MLBはア・リーグだけで15球団ある。1打席以上打席に立つ選手だけで毎月250人近くいる中での順位だ。大谷は4カ月ともコンスタントにリーグトップクラスの成績を残していることが分かる。そして6月からはさらに上昇している。
毎月3~4盗塁しているのも恐るべき成績
7月はオールスターブレークがあったために試合数が少なく、積み上げ型の本塁打、打点、RCなどの数字は前月に及ばないが、連続MVPに選ばれるだけの数字は残していると言えよう。
なおあまり目立たないが、毎月3~4盗塁しているのも実はすごいことだ。現時点で大谷は15盗塁でリーグ8位。「投手で盗塁」は「投手で本塁打」以上にレアな記録だ。
<7月のア・リーグRC5傑>
1 大谷翔平(エンゼルス)
21.48(9本19点4盗.282)
2 J.ポランコ(ツインズ)
20.76(6本20点3盗.327)
3 E.ヘルナンデス(レッドソックス)
20.72(6本15点0盗.274)
4 J.キャンデラリオ(タイガース)
20.34(3本14点0盗.309)
5 R.デバース(レッドソックス)
19.81(8本20点0盗.310)
ちなみに大谷と本塁打争いをしているブルージェイズのゲレーロJr.は、16.88(7本17点0盗.286)で13位だった。