「大谷翔平のMVPは間違いない」現地報道の争点は“満票か否か”に…大谷を推さない識者たちの“唯一の根拠”とは？《最新レポート》

　エンゼルス大谷翔平投手（27）のリーグ最優秀選手（MVP）獲得は、シーズン中から当然とみられていた。全米野球記者協会（BBWAA）の投票による結果が近づくにつれ、争点は“当確”から“満票MVPなるか”に変わってきた。米国シカゴに拠点を置く、あるメディアはツイッターでこうつづった。

「もしショウヘイ・オオタニが、満票のMVPでなかったら、私は次のように考える。（1）誰かが注目を浴びたいか、（2）オオタニが成し遂げたことがどれだけものすごいことか、価値のあることか、それをよく理解していない誰かがいる」

大谷以外を推す報道はいまや見当たらない

　BBWAAの記者が選ぶ各賞の投票結果は、どの記者がどの選手に1位票を入れたか、ホームページ上で確認できる。ツイッターでここまでプレッシャーを与えなくてもいい気はするが、今季のMVPの結果がそれだけ注目されているという証だ。MVP大本命の大谷に対する候補者では、ブルージェイズのウラジーミル・ゲレロが挙がるが、同選手がMVPを獲得する可能性を指摘する報道は、いまや見当たらない。シーズン最終戦を終え、エンゼルスのマドン監督は地元ラジオ局で大谷のMVP獲得に改めて太鼓判を押した。

「（MVPは）間違いない。そうではないと提案したり、ほのめかしたりすることは、ばかげている。彼は野球の試合に多くの楽しみをくれた。我々の歴史において最高の1年だった。彼がリーグMVPで、他の選手が1位となるべきではない」

大谷とマドン監督　©Getty Images

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　同監督はシーズン中から大谷をMVPに推す姿勢を示してきたが、間近で二刀流のプレーを見てきた指揮官として、歴史的な活躍の価値を強調した。確かに、結果だけではない価値がある。メジャー4年目で初めて二刀流としてシーズンを完走。10月26日にMLBのマンフレッド・コミッショナーから特別表彰を受け、野球界へ与えた功績も認められた。同28日には大リーグ選手会（MLBPA）主催の選手間投票で、最高の栄誉にあたる「年間最優秀選手賞」と「ア・リーグ最優秀野手賞」をダブル受賞。オフシーズンの受賞ラッシュからすれば、大谷のMVPを疑う理由はなく、むしろ満票との見方が出始めている。

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