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「3年間で165億円」驚愕オファーも? 米ゴルフ界とスター選手を揺るがす新ツアー構想…日本も“対岸の火事”ではない
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byGetty Images
posted2021/11/09 06:00
新ツアーを立ち上げる「リブ・ゴルフ・インベストメント」のCEOに就任したグレッグ・ノーマン
新ツアー構想の存在が欧米メディアによって近年で最初に報じられたのは2年ほど前だった。
新ツアーの名称は、最初はPGL(プレミア・ゴルフ・リーグ)と報じられたが、その後はSGL(スーパー・ゴルフ・リーグ)という名称も浮上。それらが同一か別物かも定かではないが、正体も実態も不明のまま、1試合の賞金総額10ミリオン超の大会を年間18試合開催する少数精鋭のドリームツアー創設構想が、近い将来、実現されようとしている。
新ツアーでは、個人戦とチーム戦の双方を行ない、個人戦は3日間大会で予選カットなし。世界のトッププレーヤーばかり48人が、チーム戦では4人1組、合計12組に分かれ、世界一を競い合うという構想。2022年から開始予定……とされている。
これに対し、PGAツアーは「新ツアーに出たら、即刻、出場停止。メンバーシップ喪失もありうる」と、強硬にけん制する一方で、次々に新たなボーナス制度を創設し、お金の力で選手たちを引き留めようとするなど、まさに「アメとムチ」の対策を講じている。
人気選手へオファー、ノーマンのCEO就任
新ツアー側からのラブコールを受け、サウジ・インターナショナルに出場して「たくさん会話をかわした」と語ったフィル・ミケルソンは「とても興味深い話だった」と頷いて見せた。だが、それが新ツアーへの「移行」を意味しているとは、もちろん限らない。
ミケルソン以外にも、移行をオファーされているのは、ダスティン・ジョンソンやブルックス・ケプカ、リッキー・ファウラーといった人気選手ばかりだ。
果たして、本当に新ツアーは創設されるのか。PGAツアーから新ツアーへ移行する選手は本当にいるのか、いないのか。
そんな憶測や危惧が広がる中、10月末、ついにリブ・ゴルフ・インベストメントの名前が明かされ、そのCEOにノーマンが就任したことが発表された。