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福岡堅樹、松島幸太朗、姫野和樹らに共通する“W杯2年前の代表デビュー” オーストラリア戦で初キャップの期待が懸かる選手は? 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byKoki Nagahama/Getty Images

posted2021/10/20 17:15

福岡堅樹、松島幸太朗、姫野和樹らに共通する“W杯2年前の代表デビュー” オーストラリア戦で初キャップの期待が懸かる選手は?<Number Web> photograph by Koki Nagahama/Getty Images

日本代表初キャップとなるデビュー戦(2017年11月4日、対オーストラリア)で初トライを挙げた姫野和樹。2年後のW杯ではチームの主力に成長した

 東福岡高2年で高校日本代表に選出された。U20日本代表、ジュニアジャパンで主将も務めた。本来のポジションはFW第3列ながらフィジカルの強さとスピードを買われWTBで起用されたこともあるマルチな能力。将来を嘱望された逸材には強豪大学からたくさんの誘いが届いた。

 しかし福井が選んだ進路は、シニアレベルに飛び込むこと。福井は18歳で、パナソニックワイルドナイツに入団した。2018年10月には19歳0カ月22日でトップリーグデビュー(年少記録歴代2位)。3年目となった昨季(2021年トップリーグ)ではプレーオフも含め11試合に出場(1試合は先発フル出場)し、4トライを記録した。

 見るたびにでかく、強くなっている――周囲にそんな印象を与える選手だ。

 そして今年9月、NDSメンバーとして日本代表宮崎合宿に招集された福井は、オンラインの会見で言った。

「どちらが正解ということではないけれど、形として、僕らの世代で一番早く代表に呼んでもらえたことは、自分の選択の成果だと思う」

「褒められた記憶はないです(笑)」

 高校時代に鎬を削った同期の仲間は現在、大学4年生になっている。大学ラグビーの主役として、スポットライトの当たる場所でプレーしている選手も多い。だが事実として、彼らは日本代表候補に入っていない。日本代表やニュージーランド、オーストラリアなど世界のトップ選手が集まるチームで日常の時間を過ごし、トップレベルのスピードとフィジカルを体感させられるタフな環境で己を高めてきた時間は嘘をつかなかった。
 
「パナソニックでは…褒められた記憶はないです(笑)。僕がチョーシに乗りやすい性格だってことをみんな知ってますから。今回、ジャパンの合宿にくるときも、先輩方に言われたのは『ジャパンは甘くないぞ』というような言葉ばかり。励ましの言葉は誰もかけてくれませんでした」

【次ページ】 ライオンズが驚いた「アレは何者だ?」

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