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MLBワールドシリーズの視聴者数が“激減”している…昨年は“過去最低”の978万世帯、人気チームでも視聴率が伸びない原因 

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2021/10/03 17:01

MLBワールドシリーズの視聴者数が“激減”している…昨年は“過去最低”の978万世帯、人気チームでも視聴率が伸びない原因<Number Web> photograph by Getty Images

2007年のワールドシリーズで優勝したレッドソックス。松坂大輔と岡島秀樹が在籍していた

視聴者減が続くワールドシリーズの“厳しい現実”

 ただし、天下のレッドソックスだからと言って、いつも視聴者数が多いわけではなく、カージナルスを4勝2敗で下した2013年のワールドシリーズは1498万4000世帯に留まり、ドジャースを4勝1敗で下した2018年は1412万5000世帯と視聴者数では思いのほか伸び悩んだ。

 それは、年々視聴者数を減らし続けているワールドシリーズの「厳しい現実」と無関係ではない。

 カージナルスとタイガースが「最低視聴者数」記録を更新した2006年以降、2000万世帯の大台に届いたのは前述の2016年(カブス対インディアンス)だけで、2017年にアストロズがドジャースを下した同シリーズが1892万6000世帯と健闘したものの、前出の通り2018年が1421万5000世帯、2019年が1391万2000世帯と、新型コロナウイルスの影響を受ける前から下降傾向は続いていた。

 元々、ワールドシリーズを含むMLBのプレーオフは、米国でもっとも人気の高いアメリカンフットボールのシーズンと重なっており、それゆえにMLBは中継局の要望に従い、「土日スタート」の伝統を崩すなどして視聴者数の確保に取り組んだわけだが、もはや他競技だけがライバルではなくなっている。

 米国では何百というチャンネルのあるケーブル・テレビや衛星放送が主流。視聴者数の「競争相手」は多く、近年はそれに加えて、日本でも人気のNetflix(ネットフリックス)やら、Amazon Prime(アマゾンプライム)やらと無数に選択肢がある。

 そう考えると、たとえ全米人気のヤンキースやレッドソックスがワイルドカードを獲得して勝ち上がり、ワールドシリーズに出場したとしても、もはや全米レベルで視聴者数を大幅に上げるようなコンテンツではなくなっているのかも知れない。

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