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前半戦1位阪神、2位巨人→過去3度すべて巨人の逆転V…矢野監督「未来は変えられる」今のタイガースには“トラウマ”がない?
posted2021/09/03 11:03
text by
豊島和男Kazuo Toyoshima
photograph by
Sankei Shimbun
“伝統の一戦”の場外では火種がくすぶっている。
阪神の宿敵である巨人は、8月20日に日本ハムとの球団間で中田翔選手の無償トレードが成立したことを電撃発表した。この歴史的トレードはプロ野球界を超えて世間も驚かせた。即座に一件落着とはいかず、今も各方面で論争が勃発している。
賛否は真っ二つに割れた。プロ野球のOBに止まらずテレビのコメンテーターなど、野球に関わりのない著名人までもが注目の話題に言及。球界へ向けた今後の提言等はさておき、中田翔選手が巨人のユニホームに袖を通した以上、“外野”がさまざまな意見を口にしたところで事が変わるはずもなく、当然ながら各球団は“待った!”をかけられない。ただただ、戦力補強に成功した巨人に立ち向かうしかない。そんな現実を知る現場は、目の前の一戦にだけ全集中している。
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実際、阪神の矢野燿大監督を含めてセ・リーグの監督たちは公の場で中田選手の加入についてのコメントは発していない。本音は胸の内にありながらも確実に闘争心をメラメラと燃やしているに違いない。特に優勝争いの中心にいる阪神にとっては人ごとではないだけに、“新助っ人”の存在は脅威の1つになってくるだろう。
「ジャイアンツを倒さなければならない」
今年の初め、矢野燿大監督は巨人に対する強い思いを明かしていた。
「(去年の悔しさも踏まえて)ジャイアンツに対しての意識はさらに強くなった。ジャイアンツに勝ったから優勝できるわけではないけれど。阪神ファンの人が巨人に勝ってほしい気持ちがあるのは、すごくよくわかっている。だからこそジャイアンツを意識して戦う。倒さなければならない」