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大人気のお土産自販機、“バーガー推し”レストラン、地獄のバス待ち…五輪メディアセンターはどうなってる?〈現地レポート〉
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byGetty Images
posted2021/07/23 17:02
東京・有明の五輪プレスセンター(東京ビックサイト)。内部はどうなっているのか?
地獄のバス待ち「おい!次のバスはいつ来るんだよ!」
ところで、メディアセンターは各地の競技会場までバスで繋ぐ巨大なハブステーションにもなっている。
ただ、この発着場がとにかく遠い。会場行きのバスに乗るために小さなシャトルバスに乗り、そこから観光バスに乗りかえるのだ。この乗り継ぎに失敗するとゆうに1時間ぐらいは時間を費やしてしまう。炎天下の中のバス待ちはなかなかに辛い。
発着場近くの交差点の一角にはカメラを構えた一群が待ち構えていた。声をかけてみると、どうやら全国から集まった観光バスを写真に収めようというバス好きの方々らしい。そういうジャンルがあるのか分からないが、“撮り鉄“ならぬ“撮りバス“の人たちなのだ。
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会場までのバスも行きはまだいい。それよりも帰りが問題だ。各会場から観光バスが次々に戻ってくるのに、そこで待っているのは路線サイズの小さなバス。すぐ長蛇の列になってしまう。しかも日本人らしい几帳面さなのか、五輪らしい融通の利かなさなのか、とっくに満員なのにバスは定時まで出発しないのだ。
「おい! 次のバスはいつ来るんだよ!」
重たいガラガラを引いたカメラマンたちが声を上げる。スタッフが「10分後です」と答えると「Why?」と両手を挙げた。競技が本格的に始まったら混乱必至。ここも少しずつヒートアップし始めている。
ぎらぎらの日差しを浴びながら日陰もない場所で何十分も待つのは自殺行為。仕方ないので、あっち~と言いながら20分かけて歩いて帰る。失った水分を取り戻すため、メディアセンターの自販機でコーラを買う。280円也。
各会場に設置された自販機ではさらに20円増しの300円になっていた。どうして? 輸送費がかかっているのだろうか?
あれもこれも、もやもやとした胸のつかえがとれないまま、東京五輪が始まっていく。
(写真=雨宮圭吾)