欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
中村俊輔が今も愛されるセルティックは“J1仕様の超攻撃型”に? 天敵→師弟のポステコグルー監督と古橋亨梧が2大キーマン
posted2021/07/24 11:00
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph by
Getty Images
アンジェは、グラスゴーで早速頭を悩ませているようだ。
先月、3年半務めた横浜F・マリノスの監督を退任したアンジェ・ポステコグルー。彼の新天地はスコットランドの強豪セルティックである。
昨季レンジャーズにリーグ優勝を許し、連覇が9で途絶えたことでクラブの改革を託された。
しかしプレシーズンの段階で大きな壁に直面している。セルティック・パークでプレストン・ノースエンドとのトレーニングマッチを終えたポステコグルーは、メンバーがなかなか揃わないことを嘆いた。
負傷離脱や新型コロナウイルスのガイドラインに沿った隔離など、様々な形で主力がチームを離れているのだ。
加えて移籍の懸念もつきまとう。エースのオドソンヌ・エドゥアールにはアーセナルらプレミア方面からの関心が絶えず寄せられており、守備の大黒柱クリストファー・アイェルは移籍を見据えてすでにチームから離脱している。
チーム作りに苦戦するセルティック。カギを握るのは新戦力だ。
新戦力の中で期待すべきは、やはりヴィッセル神戸から移籍した古橋亨梧だろう。
「ラストチャンス」の海外移籍でCLも狙える
ルーカス・ポドルスキやアンドレス・イニエスタ、ダビド・ビジャらワールドクラスの選手と共闘し、Jリーグ屈指の点取り屋に成長した26歳。「ラストチャンス」と語るタイミングで欧州挑戦を決意した現J1得点ランク首位は、神戸ラストマッチとなったC大阪戦でゴール数を15に伸ばし、満を持してスコットランドの名門に加入する。
覇権奪還を目指すスコティッシュ・プレミアシップはもちろん、予選を勝ち抜けば出場が決まるUEFAチャンピオンズリーグで戦う可能性もある。欧州最高峰の舞台に立ったならば、どんな活躍を見せてくれるだろうか。
古橋のことをよく知る監督ということは間違いない。2020シーズンにはスーパーカップとリーグ戦2試合で横浜FM相手にゴールを挙げており、ポステコグルーにとっては言わば天敵のような存在だった。そんな2人が師弟関係になることもまた興味深い。