酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
澤村拓一の4~6月戦績を見ると“レッドソックスで評価アップ中”? MLBで「進化」した上原浩治の再現なるか
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byWinslow Townson/Getty Images
posted2021/06/28 17:30
パワーピッチでメジャーの強打者と渡り合っている澤村拓一。安定感が増せば“勝ちパターン”の一角に入るかもしれない
6月に入ると同点かリード時に……
6月 11試2勝0敗1H10.2回5安2本10四13三 責3 率2.53
W 5試1勝0敗1H 5.2回0安0本6四10三 責0 率0.00
E 2試0勝0敗0H 2.1回2安1本2四2三 責1 率3.86
L 4試1勝0敗0H2.2回3安1本2四1三 責2 率6.75
6月に入って11試合中7試合が同点か勝っている試合。澤村の評価が高まっていることを感じさせる。澤村もその期待に応えて、リードしている試合では5試合で自責点0。ただし6月26日のヤンキース戦では3四球で1死もとれず降板するなど、安定感に課題を残しているようだ。
また負けている試合では2試合で失点している。現時点では「勝利の方程式」を担っているとは言えないだろう。
レッドソックスの救援陣は全体的に充実している
<今季のレッドソックスの救援投手陣 ※は左腕>
M.バーンズ 32試3勝2敗 16S 0H 32回 率2.81
A.オッタビーノ 35試2勝2敗 5S 14H 32回 率2.81
J.テイラー 31試0勝0敗 0S 9H 25.2回 率3.16※
D.ヘルナンデス 30試2勝2敗 0S 9H 24.1回 率2.96※
G.ウィットロック 22試3勝1敗 1S 6H 38回 率1.42
澤村拓一 29試3勝0敗 0S 4H 30.1回 率2.67
M.アンドリース 23試2勝2敗 1S 3H 34回 率5.56
P.バルデス 20試2勝0敗 1S 2H 23.1回 率4.24
昨年、ア・リーグ5位に沈んだレッドソックスだが、今季はクローザーのバーンズが復活。ライバルのヤンキースから移籍したオッタビーノ、これも復活したテイラー、若手のダーウィンゾン・ヘルナンデスなどのセットアッパー陣だった。
澤村はここに新加入したわけだが、今季はじめに25歳のルーキーのウィットロックが抜擢され、目の覚めるような活躍を見せている。
今のレッドソックスの「勝利の方程式」は
・セットアッパー オッタビーノ、テイラー、ヘルナンデス、ウィットロック
・クローザー バーンズ
ということになろうか。澤村は入っていないと思われる。