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藤浪晋太郎も「いい結果につながりました」阪神の“大阪のおばちゃん”ユニフォームが前々年比1.5倍売れている
posted2021/06/25 11:04
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Sankei Shimbun
佐藤輝明選手の大ブレイクと阪神のペナントレース快走で、本誌同様売れ行き好調といえば、「大阪のおばちゃんみたい」と評された今年の「ウル虎」ユニフォーム。上記特集から「『最強ウル虎』ユニも絶好調!」を特別に全文公開します!
「今日大阪のおばちゃんみたいなユニフォームを着ているんで、何とかしぶとくいってやろうと、しぶとい打撃をしてやろうと。それがいい結果につながりました」
4月16日の阪神対ヤクルト戦。5回3分の2を3安打無失点、おまけに左中間席に特大ツーランまで叩き込んで、笑顔でヒーローインタビューに臨んだ藤浪晋太郎の胸には……、獰猛なトラが口を開けていた。
「2019年の1.5倍ほどの売上です」
阪神タイガースが夏の時期に行う恒例のイベント「ウル虎の夏」のために作られる限定の企画ユニフォーム。今年そのデザインが発表されると、タイガースファンは大いにザワついた。前身ごろ一面にあしらわれた虎のプリント、背中には縦縞ならぬ横向きのリアルな虎縞、「大阪のおばちゃん」の評は、まさにぴったりと言えよう。
そして意外にも(!?)このユニフォーム、お披露目以降阪神の首位快進撃と比例して、絶好調の売れ行きを見せているのだ。
「コロナ前の2019年と比較し、1.5倍ほどの売上です。19年は観客動員数も多く毎試合の来場者は4万人ほど。今年は入場制限もあり毎試合1万人を下回るなかでのこの数字は、好評をいただいているひとつの証と思っています」(営業担当者)
「今年のデザインが完成するまで3年かかりました」
ウル虎ユニは13年に誕生。翌14年には阪神甲子園球場90周年にちなみ、外壁の蔦の色をイメージしたグリーンのユニフォームを発表。続く15年から、現在定番となっているイエロー主体のものが発表され、夏の甲子園を毎年、真っ黄色に染め上げている。
近年は黄色が定番化したことで、かなりデザイン勝負の様相を呈してきていたという。そのなかで誕生した、ド派手な大阪のおばちゃんふうの今年のデザイン。実はこれまで同様のものが、何度もプレゼンされていたと担当者は明かす。