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【全米オープン逆転優勝】エリートゴルファーが歩んだ“山あり谷あり”人生…荒れるジョン・ラーム(26)を支えた愛妻ケリーの存在 

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舩越園子

舩越園子Sonoko Funakoshi

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photograph byGetty Images

posted2021/06/22 11:01

【全米オープン逆転優勝】エリートゴルファーが歩んだ“山あり谷あり”人生…荒れるジョン・ラーム(26)を支えた愛妻ケリーの存在<Number Web> photograph by Getty Images

全米オープンを制したスペイン人、ジョン・ラーム(26歳)。18番グリーンでバーティパットを決めて逆転優勝を飾った

 全米オープン直前に隔離が解けたラームは、ぎりぎりセーフで、戦いの舞台であるトーリーパインズにやってきた。

 不死鳥のように蘇ったラームは、開幕前の優勝予想で筆頭に挙げられ、ラーム自身も「トーリーパインズは特別な場所だから、いいことが起こりそうな気がする」と、何かが起こることを予感していた。

 首位から3打差で最終日を迎え、出だしから2連続バーディーで好発進。前半で2つ伸ばすと、後半はボギーを1つも叩かず、終盤に差し掛かった。

 17番でスネイクラインの5メートルのバーディーパットを沈めると、4年前に奇跡のようなイーグルパットを沈めて米ツアー初優勝を挙げた18番グリーンでは、バンカーから着実に出した5メートルのバーディーパットを見事に沈め、4年前と同じように激しいガッツポーズを取った。

 2連続バーディーで締め括り、単独首位でホールアウト。終わってみれば、72ホール目のバーディーパットがウイニングパットとなり、ラームは全米オープン覇者に輝いた。

今の時代にふさわしいチャンピオン

「ベストなゴルフができれば必ず勝てると信じていた。72ホール目は4年前とは少し異なる状況だったけど、僕の頭の中にあったのは『入れるぞ』の一言だけ。入れられると思った。自信はあった。いつも通りのルーティーンを守り、自分を信じて打った」

 感謝の心、前向きな姿勢、積み重ねてきた努力と自分を信じる気持ちが、ラームに勇気とエネルギーをもたらし、全米オープン制覇につながった。

 それは、コロナ禍で混沌とした今の時代を生きる人々を、勇気づけ、元気づけるに最もふさわしい全米オープン・チャンピオンの誕生だった。

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ジョン・ラーム

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