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【9秒95日本新】「誰かにムリでしょと言われても」山縣亮太、サニブラウン、桐生祥秀、小池祐貴… 100m9秒台カルテットの“スゴいメンタル”なエピソード
posted2021/06/07 11:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Kiichi Matsumoto
雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回は「日本人100m9秒台スプリンター」にまつわる4つの言葉を、懐かしの過去の写真とともにご紹介します。
<名言1>
まずは90点でもファイナリストになれる力をつけること。その上で、たとえ不可能であったとしても100点を目指し続ける。
(山縣亮太/Number996号 2020年1月30日発売)
◇解説◇
日本男子100m界のトップグループを構成する山縣だが、以前は専属のコーチをつけていなかった。自らメニューを考えるなどストイックぶりは知れ渡っていたが、これまで100点をつけられるレースはなかったと話す。
「自分でコントロールできるのは90点まで、残りは天候やコンディション」
“準備”の水準を上げ、そして運をいかに引き寄せられるか。そうやってコンマ何秒の世界を戦い続けてきたのだ。
そんな山縣がついに、9秒台に突入した。
6日、鳥取市で開催された布勢スプリント男子100m決勝で9秒95(追い風2.0m)の日本新記録で優勝。2019年にサニブラウン・アブデルハキームがマークした9秒97を0秒02縮めた、大会後、山縣は日本陸上競技連盟のインタビューで、このように話している。
「僕自身、凄く目標だった9秒台を出すことができて本当にうれしいです。国際大会の本番に向けてしっかり調子を上げて、そこでも自己ベストを出せるようにこれからも頑張ります」