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プロ野球で続出中「引き分け」名勝負ベスト5 史上最長はノムさんの猛抗議で6時間26分…では史上最多イニングは何回? 

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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photograph bySankei Shimbun

posted2021/05/26 17:01

プロ野球で続出中「引き分け」名勝負ベスト5 史上最長はノムさんの猛抗議で6時間26分…では史上最多イニングは何回?<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

幻となる八木裕のサヨナラホームランに喜ぶ阪神の選手たち。抗議の末2塁打になり、長い延長戦が始まった

「もう少しやれば決着はついていたのに」

第1位
 1942年5月24日の大洋対名古屋戦(後楽園)も、同じく「ダブルヘッダー名勝負」編で取り上げたが、永久不滅の世界記録である。なんと延長28回、スコアは4対4の引き分け。9回2死から起死回生の同点2ランを放ったのが、古川清蔵だった。この年、40勝、19完封というとんでもない記録をつくった野口二郎が相手だっただけに、生前の古川は「打とうなんてとうてい思ってもいなかった。1球でもストライクを取られると苦しいと思って」ファーストストライクを夢中で振ったと話している。

 名古屋の西沢道夫(初代ミスタードラゴンズと呼ばれる)ともども完投。名古屋は交代なしの9人で戦いきり、3試合分をわずか3時間47分で終えている。試合終了は午後6時27分。日没が理由だが、古川は「日が長い時期だったし、最後までボールは見えていた。もう少しやれば決着はついていたのに」と、まだできたと証言している。

 昔は日没によるコールドゲームは多くあったが、最近では非常に珍しくなっている。2019年8月28日に日本ハム対西武(釧路)が現時点では最後の日没コールド。ただしこのときは西武が勝っており、引き分けとしては1999年6月20日のオリックス対近鉄(札幌円山)が最後となる。夏場でも日没が早い北海道のデーゲームならではか。勝者も敗者もないけれど、引き分けにもドラマや名勝負は確かにある。今季は互いに戦力を出し惜しみしない9回打ち切りだからこそ、最後の最後まで見せ場があるのかもしれない。

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