武蔵丸の辛口御免 Oh!相撲BACK NUMBER
“ご意見番”武蔵丸「他の力士はもっと照ノ富士の研究をしなきゃ」「朝乃山は落ち込んでいる場合じゃないよ」
text by
武蔵川光偉Musashigawa Mitsuhide
photograph byKYODO
posted2021/05/25 17:01
夏場所千秋楽の優勝決定戦。照ノ富士がはたき込みで貴景勝を破る
力を付けて来た若手の若隆景も注目されてる。来場所は新三役になれる成績だし、これからが楽しみな存在。でも、体も大きくないし、この先、どれくらい上位陣との戦いに耐えられるかというところか。押し相撲で、前に出る相撲が気持ちいいし、相手が取りにくくなる位置にあてがう”おっつけ”が効いてる。でも、今後は相手に相撲を覚えられちゃうから、そこから真価を問われるんだよ。
「朝乃山は落ち込んでいる場合じゃないよ」
大関朝乃山が、相撲協会のガイドライン違反で12日目から休場することになったけど、お相撲さんだけでなく、みんながそれぞれに我慢しているなか、緊張感もなく、大関としての自覚もなかった。これから処分が決まるようだけれど、謹慎で休んでる間に今までの倍くらい……もっと頑張らなきゃな。とことん反省したあとは、もう落ち込んでる場合じゃないんだ。もう、復帰に向けて動かないと。休んでる間が大事なんだよ。「技」と「形」を磨いてね。どこか「心」が足りていなかったんだろうけど、ここで「心」の稽古もし直すんだ。大丈夫だよ、まだ若いんだから。
振り返れば、最後まで優勝者がわからずに面白い場所だったと思う。ファンの皆様にはご心配をお掛けしたこともあったと思うけれど、みんな、お疲れ様でした! 羽目をはずさない程度に、場所後の休みを楽しんでな。
(構成=佐藤祥子)