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「矢野が“代えない・動かない”チームをつくれたら」“超辛口”江本孟紀が語る『阪神優勝』の条件、ライバルは巨人と…
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph byJIJI PRESS
posted2021/05/01 11:03
ホームランを打ったサンズを迎える矢野監督ら首脳陣。江本氏は「シーズン後半戦の采配」に注目しているという
では、矢野燿大監督の采配のポイントは?
「ポイントはシーズン後半の采配かな。選手起用を中心とした采配。勝負所に来たときに、もしルーキーの佐藤(輝明)が打てない日が続いた時に矢野がどう考えるか。代えてしまうようでは阪神に優勝はないと俺は思う。指揮官がブレずに最後まで貫き通せるか。この考え方は他のレギュラー選手へも同じ。大山(悠輔)や近本(光司)らも代えずに使い続けること。出来るだけ同じ固定メンバーで最後の最後まで戦い抜く信念があれば優勝は見える。
OBとして見てきて感じるのは、阪神は最後の優勝以降、我慢しきれず選手を代えることを選んできてしまった。本当に良く選手を代えてきた。矢野が“代えない・動かない”チームをつくれたら阪神は優勝できる」
ベテランに頼る戦力から一気に若手主軸に変え、スタートダッシュに成功した2021年の阪神タイガース。江本氏が名前を挙げた近本、大山、佐藤だけに留まらず、糸原健斗、梅野隆太郎、中野拓夢というスタメン日本人野手の平均年齢は約25歳。シーズン終盤の優勝争いを経験してきていない若手らを大勝負の場面でも使い続けられるか……江本氏はその重要性をとにかく強調していた。
いよいよ始まる5月戦線。交流戦がスタートする時に阪神タイガースがセ・リーグの中でどの位置にいるか。そして交流戦をどう潜り抜けるか。シーズン後半に待つ勝負の時に向けての準備は始まっている。
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