5番・スモークで打線の幅は大きく厚みを増した

　スモークの加入で懸案だった5番も固定できる。1番の梶谷隆幸外野手から坂本、丸、岡本、スモーク、ウィーラーと並べば7番に二塁の吉川尚輝（若林）が入って捕手の大城を8番に置ける。

　これは1つの理想型と言ってもいいだろう。

　その上で原監督の頭には売出し中の若手・松原聖弥外野手の状態次第では、セカンドにウィーラーを入れて松原をセンター、丸をレフトという布陣もあるはずだ。

　いずれにしてもスモークが稼働し5番が固まることで、打線の幅は大きく厚みを増すことになったのである。

　そしてこのオーダーが固まれば、原監督が今季の1つのチームの形として掲げてきた一試合を12人か13人で戦う野球というのも、はっきりと視野に入ってくるはずなのだ。

「まずペナントレースを勝つことが一番の目標。そのためには必死でやりますよ」

　こう語る指揮官だが、もちろんその先までしっかり見据えた戦いはもう始まっている。そういう意味でスモークの加入は、今年の巨人を語る1つのターニングポイントになるかもしれない。