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藤井清竹くん7歳が「サッカーするためにブラジルに残りたい」と言ったら? 両親の答えは…【日本人初の名門フラメンゴ加入】

posted2021/05/05 17:04

 
藤井清竹くん7歳が「サッカーするためにブラジルに残りたい」と言ったら? 両親の答えは…【日本人初の名門フラメンゴ加入】<Number Web> photograph by Hiroaki Sawada

フラメンゴの一員となった藤井清竹君。彼の挑戦を引き続き追っていきたい

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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Hiroaki Sawada

ブラジル柔道男子代表監督を務める日本人女性の藤井裕子さんと夫・陽樹さんの奮闘を以前配信したが、物語には続きがあった。7歳の長男である清竹君が、なんとブラジルフットボールの名門フラメンゴに日本人として初加入したという。久保建英とのエピソードや初練習の“潜入取材”など、全3回にわたってレポートする(#1#2はこちら)

 午後5時半、私と清竹君はこの日の練習場所へ向かった。フラメンゴの本拠地の正面入口ではなく、脇の入口だ。選手本人と同行者の身元確認があるが、陽樹さんに予め私の名前を連絡しておいてもらったお陰で、すんなり中へ入れた。

 この日の練習が行なわれる屋外のフットサルコートでは、小学生のチームが紅白戦をしていた。日本人の子供が二人おり、その母親が見守っていた。これは月謝を払ってプロコーチの指導を受けるエスコリーニャ(スクール)で、2人のコーチはいずれも女性だった。

 午後6時近くになると、U-7の練習兼入団テストに参加する選手たちがコート脇に集まってきた。

最後の入団テストを受ける親に話を聞いた

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 その中に、清竹君の親友で、この日、最後の入団テストを受けるエンゾもいた。彼の父親もいたので、話を聞いた。

「息子は、アロウカ(リオ市内の強豪フットサルクラブ)でプレーするかたわら、去年はバスコダガマ(リオの4大クラブの1つ)のU-6でプレーした。ただ、バスコダガマは昨年の3月中旬に下部組織が閉鎖されていた間に指導者を解雇しており、今年はいつになったらU-7が練習を始めるのかわからない。これとは別に、ボタフォゴのU-7からも勧誘されている。

 ただ、私たち一家は皆、フラメンゴ・ファンで、練習環境もフラメンゴが一番いい。今日、入団テストに合格したら、バスコダガマを退団してフラメンゴへ移るつもりだ。

 合格する自信? もちろんあるさ。息子は、これまでの練習でもよくやっていた。すでに合格している選手と比べても全く遜色ない。もうとっくに合格していておかしくないと思う。

 万が一、今日のテストに落ちたら? そんなことはないと思うが、もしそんなことがあっても、息子がプロ選手になる夢を諦めることはない。よそで練習を続けるさ」

 やがて、練習が始まった。父兄(母親もいる)は、コート脇のスタンドに陣取る。

【次ページ】 紅白戦が始まると父兄が“もう1人のコーチ”に

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