濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
『キン肉マン』作者が還暦で柔術習得中! 「もういらんと言われるまで続けたい」【全キン肉マニアが泣いたエピソード秘話も】
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2021/04/27 11:00
『キン肉マン』作者である嶋田隆司氏(左)とジム代表の宮川博孝氏。選手や自身の体験を作品にも生かしているという
「“もういらん”って言われるまで続けたい」
WEBでの連載になった時は「正直、島流しみたいな気持ちになった」と言う。「でも編集者の“WEBマンガのパイオニアになりましょう”という言葉で気持ちが変わりました。実際、反響がすぐにあるのがWEBのよさ。やってよかったなと思います。パイオニアの役目も果たせたのかなと。今、WEB発の人気作品が本当に増えてますもんね」
60歳を過ぎての週刊連載がそもそもレアケース。手塚治虫と石ノ森章太郎は60歳、藤子・F・不二雄は62歳で天に召された。
「週刊連載というフィールドでこの歳までやれるんだっていう指針になってほしいとも言われてます。みんなに“もういらん”って言われるまで『キン肉マン』を続けたいですね。描きたいことはまだまだあるので」
近くで見ている宮川曰く「リアル超人ですよ、嶋田先生は」。WEB連載で成功したことで、次の目標もできたという。
「いつかまたジャンプ(週刊少年ジャンプ)で連載してみたいですね。やっぱり僕の世代からすると、紙の雑誌って特別なんです。インクの匂いがするところからね。WEBは“単品”で読まれるものだけど、今の若い漫画家たちと横並びで勝負したいっていう気持ちもあります」
おそるべきバイタリティ。その時には、超人たちがMYD仕込みの最新柔術テクニックを使っているかもしれない。