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ロッテのドラ1左腕・鈴木昭汰に早くも漂う「大物感」…“何年もプロで飯を食っているかのようなマウンドさばき”ができるワケ
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph byKYODO
posted2021/04/20 11:03
白星こそないが、登板4試合で見事なピッチングを披露するロッテ鈴木昭汰
好調を支えるのは、もちろん日頃の準備にある。
自身が登板する日曜日のデーゲームに合わせて、起床時間は毎朝6時と決めている。遠征先の帯同で多少、そのリズムが狂っても前後1時間内にはベッドに入り、6時間後の起床を徹底する。
「あまり寝過ぎてしまうと体がだるくなってしまうので、6時間くらいで起きるのがちょうど良いんですよ」
オンライン取材が行われた4月14日の朝も、いつもどおりに起床して、軽くストレッチをした後、インターネットで映画を見るほどの余裕があったという。一日のリズムを崩さず、日々の体調変化にいち早く対応出来るように備えるのは、本人の意識の高さとも言える。
「遠征先のナイターだと大体14時半から15時半に球場に向かって、アップしてって形なので、(起床時間から)結構時間があるんですけど、僕はデーゲームの先発が主なので、(全体より)少し早く動き出さなければいけないんです。1週間の過ごし方もそこに合わせて慣らして行かないとバランスが崩れてしまうと思うので、その調整は今のところ難しく感じていますね」
オープン戦で感じた「怖さ」
プロ1年目のスタートは一見、順風満帆にも思える。だが、自身では環境の変化に慣れない中、思うようにいかないこともあったという。
「正直、オープン戦も結果は残していたんですけど、自分の中ではあまりしっくり来ていない部分があって、ちょっとこのままじゃシーズンも、もたないなと思えるくらい調子は良くなかったです。そこは正直、怖さがあったんですけど、シーズンが始まってから、状態が凄く上がって来てくれて、今は少しだけホッとしています」
そんな鈴木の支えになったのが同じ東京六大学野球の出身で、昨年7勝をあげた小島和哉の存在だった。