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女帝トゥクタミシェワ24歳が世界フィギュアで銀…2度オリンピック代表を逃し、北京でリベンジなるか
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byGetty Images
posted2021/04/01 11:02
ストックホルムでの世界選手権で銀メダルに輝いた女帝トゥクタミシェワ
「平和な気持ち。満足しています」
2020年11月に国内大会形式で開催されたロステルコム杯で、トゥクタミシェワはコストルナヤ、トゥルソワらを退けて優勝を果たす(シェルバコワは欠場)。その後いくつかの国内選考大会を経て、6年ぶりに到達した世界選手権の舞台だった。
「やれることは全てやっての2位。平和な気持ち。満足しています」
そう喜びを表現したトゥクタミシェワ。だが来季の北京オリンピックへの道は、楽ではないことは本人もよくわかっている。
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来季には、世界ジュニアチャンピオンで4回転も跳ぶカミラ・ワリエワなど、才能あるジュニアがまた上がってくる。コストルナヤも再調整してくるだろう。ロシア女子は、代表選考だけでも壮絶な争いになりそうだ。
「北京で金を狙うなら、4回転は不可欠。なければ、今回の私のように銅メダルがせいぜいでしょう」と言った後、「あ、銀メダルでした」と訂正して苦笑した。
練習ではすでに4トウループに成功し、4サルコウにも取り組んでいるという24歳の女帝、トゥクタミシェワ。彼女は来季、3度目の正直となるオリンピックの大舞台に到達できるだろうか。