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「9回打ち切り」電撃決定で「引き分け」が10%以上に!?…日本プロ野球の大問題、 そもそも試合時間が長すぎない?
posted2021/03/20 11:02
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Hideki Sugiyama
プロ野球12球団は3月18日、オンラインで臨時の実行委員会を開き、今月26日に開幕するペナントレースは、延長戦を行わず9回で打ち切りとする方針を固めた。
首都圏1都3県の緊急事態宣言は3月21日で解除されるが、飲食店などの営業時間の短縮要請は従来の午後8時から午後9時までとなった。これを受けて、プロ野球でも午後9時までに試合を終えられるようにするために9回打ち切りを決めたのだ。また試合開始時間も15分から30分程度繰り上げて17時45分プレイボールとなった。
これによって「引き分け」が急増することが予想される。
イチローのラストゲームは長時間だった
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もともと野球は「引き分け」を想定しない競技だった。9回で同点の場合は、決着がつくまで延長戦をするのがスタンダードな考え。MLBでは消化試合などでごくまれに両軍の合意によって「引き分け」になることがあるが、今でも原則として時間制限なしに延長戦を行う。
2019年3月21日、東京ドームで行われたアスレチックスとマリナーズの開幕第2戦はイチローの引退試合だったが、公式戦だったために延長12回にマリナーズが勝つまで行われた。試合終了後、イチローが場内一周し、観衆が会場を後にしたのが午前0時過ぎになるほどのロングゲームだったが、選手も審判も急ぐことなく悠々と試合を続けていた印象がある。
昨年は新型コロナ禍によって時間短縮が求められ、ダブルヘッダーは7回制となったが、それでも延長戦はタイブレークが導入され「引き分け」は1試合もなかった。
日本プロ野球と「終電」の関係性
しかし日本のプロ野球では草創期から「引き分け」が導入されていた。
自家用車で球場に来るのが主流のアメリカと異なり、観衆が公共交通機関で来場する日本では、終電の時間までに試合を終わらせる必要があったのだ。