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「今季最高のダンク」の写真が証明する渡邊雄太の“恐れないメンタリティ” NBAラプターズでのリアルな現在地

posted2021/02/23 17:00

 
「今季最高のダンク」の写真が証明する渡邊雄太の“恐れないメンタリティ” NBAラプターズでのリアルな現在地<Number Web> photograph by Getty Images

フィジカルを課題と理解しつつも「やれることはある」と努力を積み重ねる渡邊。コーチ陣の評価にもポジティブな言葉が並ぶ

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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 2月19日、NBA界隈のSNSにYuta Watanabeの文字があふれた。

 といっても、今回は渡邊雄太が活躍したのではなく、完全にやられ役だった。去年のドラフト1位指名選手で、開幕から多くのハイライトダンクを見せているアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)が渡邊の上から力強く豪快なダンクを叩き込んだのだ。早くも「今季最高の試合中のダンク」と言われるほど、すごいダンクだった。アメリカでよく言う「ポスタライズされた」(ポスターになるほどすごいプレーのやられ役にされた)場面だった。

 試合中のダンクに見応えがあるのは、それを止めようとするディフェンス選手がいるからだ。今回も、正面から止めようと必死に向かっていった渡邊がいて、それでもその上から叩き込んだからこそ、「今季最高」と評されている。

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 SNS上では、上から決められた渡邊に対して「ご愁傷さま」といったようなコメントがあふれたが、渡邊を馬鹿にしたり、彼のディフェンスを批判しているというよりは、むしろエドワーズに対する称賛のオマケのようなものだ。

昨季を大きく上回る試合数「あくまで通過点」

 今シーズンこれまで、渡邊はトロント・ラプターズでNBA20試合に出場している(アメリカ時間2月21日時点)。2シーズン前のNBA出場は15試合、昨季は18試合だった。17試合に出場した頃に、昨季と並ぶ18試合目、それを超える19試合目の意味について聞いたところ、渡邊はこう言っていた。

「これはあくまで通過点だなと自分自身では思っている。今の状況に全然満足していないですし、もっともっと成長して、もっとたくさん試合に出ていきたい。18試合、19試合の段階で満足しているようじゃ全然だめですし、当然、満足するような人ではないんで、僕は」

 今季、故障以外で渡邊が出なかった試合は、30試合中わずか7試合だ。チームに故障者が出たこともあるが、試合に出ることで、少しずつコーチの信頼を勝ち取ってきている。

【次ページ】 渡邊の冷静な自己分析

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