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イェゴン・ヴィンセント「将来の夢は軍人だった」~最強留学生の秘密~

posted2020/12/30 07:00

 
イェゴン・ヴィンセント「将来の夢は軍人だった」~最強留学生の秘密~<Number Web> photograph by Atsushi Kondo

東国大最強留学生、イェゴン・ヴィンセント

text by

近藤篤

近藤篤Atsushi Kondo

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Atsushi Kondo

前回の箱根駅伝3区を驚異の59分台で駆け抜け、世界レベルの韋駄天ぶりで駅伝ファンを驚かせた。チームメイトからは「紳士だ」と評判の留学生の素顔に迫った。

 11月下旬のよく晴れた風の冷たい日だった。埼玉県坂戸市にある東京国際大学駅伝部の施設でインタビュー相手を待ちながら、僕は前々から不思議に思っていたことを、その日の取材に付き添ってくれた駅伝部の中村勇太コーチにぶつけてみた。

「前回の駅伝で、あんなとんでもない記録を出したのに、あまりメディアに登場しなかったのはチームの方針だったんですか」

 コーチの説明はこうだった。

「いえ、うちの大学は、シーズンが終了したらすぐに選手を国に帰してあげるんです。ホームシックもマックス状態なので(笑)」

 そんな話をしていると、白いキャップをかぶった長身の男、イェゴン・ヴィンセントが姿を現した。前回の箱根駅伝3区で、従来の記録をなんと2分1秒も短縮する59分25秒で区間新をマークしたケニア人留学生はファンや関係者を驚嘆させた。

――すごい記録でしたね。

「日本に来るまでエキデンは全く知らなかったのですが、2回目のハーフマラソン(の距離)だったことを考えると、かなりいい成績でしたね」

――前回の箱根駅伝でヴィンセント選手が青学大の鈴木塁人選手を抜きにかかる少し前、鈴木選手が後ろを振り向いて、笑顔でヴィンセント選手を先に行かせたシーンがありました。

「よく覚えてます。エネルギーがさらにチャージされる感覚でした。ああやって先に行けってことは、僕がいい走りをしているってことですよね。そう思うと、よし、もっと速く走ってやろうって気になりました」

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