Number ExBACK NUMBER
「アスリート出身が多い」韓国アイドルとスポーツの“3つの共通点” フィギュアファンはK-POP沼に落ちやすい?
text by
K-POPゆりこk-popyuriko
photograph byBTS
posted2020/12/25 11:01
8月にリリースしたデジタルシングル『Dynamite』 で、Billboard Hot 100で1位を獲得したBTS
「24時間で最も多く視聴されたYouTube動画」など5個のギネス記録を持ち、レディー・ガガなどとコラボした韓国の4人組ガールズグループ・BLACKPINKのドキュメンタリー映画『BLACKPINK~ライトアップ・ザ・スカイ~』(Netflix)では、メンバーが練習生時代について「練習生の同士ライバル意識のなかで抱えるプレッシャーと、どんどん仲間が脱落していくことが辛かった」と、その過酷さを振り返っている。
アイドルである以上、魅力的な容姿やキャラクターも重要視されるが、まず歌やラップ、ダンス、表現力といったパフォーマンスの実力が伴っていないとK-POPアイドルとしてデビューするのは厳しい。日本以上に何かで一点突破する「AO入試」的な選考が少ない印象だ。
最新曲が2曲連続Billboard Hot 100で1位を獲得し、このほどグラミー賞にもノミネートされた7人組ボーイズグループ・BTSのメンバーも、デビュー前は「3時間睡眠で特訓」「ダンス練習に1日15時間費やした」と語っている。
さらにK-POPアイドルは「団体戦」。メンバー個人で勝負することを前提としないため、才能や実力とともに、他のデビュー候補とのバランスもより重視される。
こうした過酷な試練をクリアして無事デビューを果たしてからも当然のごとくレッスンや鍛錬は続く。なぜならすでに人気を博している先輩たちや雨後の筍のように出てくる他社の新人など、業界は常にライバルだらけの“超レッドオーシャン”だからだ。常に「成長」を求められ、生き馬の目を抜くような実力主義の世界が待っている。
その2) NiziUのJ.Y.Park 成功の裏には「敏腕コーチ」がいる
超レッドオーシャンの厳しすぎる世界でアイドルグループが抜きん出るためには、多くの功績を残してきたレジェンドアスリートと同様に“名コーチ・名監督”の存在が欠かせない。
日本でも『Nizi Project』を通じて一躍メジャーな存在となったJ.Y.Park氏もその代表的な1人だろう。自身もアーティストでありつつ、韓国を代表する音楽プロデューサーで、これまで2PMやTWICEなど、世界的に認知された人気グループを世に送り出してきた。
『Nizi Project』では、アイドルを目指す少女たちに対し“長所は惜しみなくほめて伸ばし”“足りない部分は具体的に指導”というスタイルを貫いて、その言動が話題になった。ロジカルでありつつ心の通ったその指導術に心を奪われた人も多いだろう(後輩や部下、生徒を持つ人で未見の方はぜひ一度ご覧いただきたい)。
彼の少女たちへの言葉を振り返ってみると、まさにアイドルのプロデューサーというより指導者だ。