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原晋「箱根は勝つだけじゃつまらない」~巻頭インタビュー~
posted2020/12/17 07:00
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
Shunsuke Mizukami
他を圧倒する箱根路での実績、歯に衣着せぬ言葉の数々。時に敵を作りながらも、駅伝界をリードする異端の名将は、常にチームとは何か、組織とは何かを自問自答してきた。
青山学院大学が本格的な強化を始めたのは、原晋監督を招聘した2004年のこと。就任5季目で箱根駅伝の舞台に復帰すると、'15年に初優勝。監督本人が「青学の良さはいい意味でのチャラさ」と公言するなど、青学大はこれまでのストイックな長距離界のイメージを変えてきた。この6年間で優勝は5度。安定した力を発揮する強さの秘密とはどこにあるのか。
――いよいよ箱根駅伝が迫ってきました。振り返ってみれば、母校でもない大学の監督を引き受けられたのは、世羅高の後輩が青学大OBで、その方が声を掛けてきたのがきっかけですよね。