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2年連続監督交代後に就任…楽天・石井一久新監督が「結果の責任を取るなんて簡単」と考えるワケ
posted2020/12/14 11:03
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
JIJI PRESS
――GMとしても今後に目を向けると、どういうチーム作りへと進むことになりますか?
「この2年間は得点能力を上げることを目標にやってきた2年間。そこで補強、ドラフトでも野手中心に獲ってきた。結果として2020年のシーズンは、ディフェンス力に不安がありました。それが顕著に出たシーズンでもあったと思います。結局、ソフトバンクとの違いはそこにある。
シーズンが終わって結果論になってしまいますけど、それがいまの楽天というチームの位置付けだよなというのは再確認できたと思います。それで20年のドラフトからは、ディフェンス力を上げていくという目標を持ってやっています。20年は打ち勝っていくか、ある程度、もしかしたらやってくれるかもしれないなというシーズンだったと思いますけど、ここからチーム作りは新しいフェイズに入っていくことになります」
ドラ1早川は「最近にはモデルがいないピッチャー」
――ディフェンス力の強化に踏み出した20年のドラフトでは、4チーム競合の末にアマチュア球界ナンバー1投手との評判の高かった早大・早川隆久投手の獲得に成功しました。
「早川くんに関してはどうしてもいかなければならない投手、クジになってもいくべき投手だなと思っていました」
――投手としての評価する部分は?
「試合をまとめる能力もあるし、圧倒する能力もある。無難に小さく試合を収めるんじゃなくて、彼だけの力で勝てる力のあるピッチャーです。スケールが大きい。左のピッチャーって球が速いと、基本的には僕みたいにコントロールが悪いんですけど、彼はコントロールもそんなに悪くない。
まとめる能力があるので、ここ最近にはモデルがいないピッチャーですよね。敢えて言うなら、基本的にはソフトバンクの和田(毅)くんかな、と。うまく育てば、彼をひとつ大きくしたようなところにたどり着けるピッチャーだと思います」