僕はみんなの生活を預かっている立場

「逃げたくはないと思います。色んな人の話で結果が出せないなら、他の人も辞めているんだから石井も辞めるんだろうとか、よく言われていますけど、あまりそういう言葉には惑わされたくないし惑わされないですね。

　僕はみんなの生活を預かっている立場だと思うし、選手だけでなくチームスタッフの全員に自分の生活がある。それを守るために、どんどんアピールだったり、どんどんきてくれよとも思う。

　ただ、その中で自分としてはもう少しブレないものを持っていたい。結果以前に、チームを常勝軍団にするという1点だけを目標に、しっかりやっていきたいなと思っています」

目的は常勝チームを作るという1点だけ

――そのためには結果も出さないといけない。

「そうですね。結果を出すということは非常に大事だと思うんです。で、結果も出したいと思っていますし、結果を出すために全力でやっていく。

　でも必ずしも結果が出るものでもない。言い訳として前もって言っているわけではなくて、結果を出せば言いたい放題言えると思いますけど、僕は結果を出しても言いたい放題は言わないですよ。それは結果に一喜一憂するのではなく、目的は常勝チームを作るという1点だけだからです」

　20年のドラフトでは4チーム競合の末に、アマチュア球界ナンバー1投手の評判の高かった早大・早川隆久投手の獲得に成功。育成選手１人を含めると７人の指名の中を５人の大学、社会人、独立リーグ出身の投手で占める（他の2人は高卒の投手と内野手）など、即戦力の投手の補強へと舵を切った。

　ディフェンス力の拡充を図った21年シーズンに監督・石井一久はどんな戦略を持って臨むのか？　そのさきにGM・石井一久はどんなチームを描いているのか？　インタビューの最終回はそんな将来のチーム構想を聞いた。

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