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復権を期す名門、順天堂大学と中央大学。スーパールーキーの“花の2区”抜擢はあるか。 

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箱根駅伝2021取材チーム

箱根駅伝2021取材チームhakone ekiden 2021

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posted2020/12/09 11:01

復権を期す名門、順天堂大学と中央大学。スーパールーキーの“花の2区”抜擢はあるか。<Number Web> photograph by JMPA

箱根駅伝予選会で順大・三浦は日本人トップ通過の快走(左)。吉居も中大の2位通過に大きく貢献した。

吉居にとって経験値を上げる大会

「最後は先輩たちと競り合いになって、どうしても負けたくないと思って、スパートしました。勝ててうれしかったですね」

 控えめに喜ぶあたりが新入生らしい。入学後も順調で、7月には5000mで13分28秒31のU20日本新記録をマークし、9月に行われた日本インカレの5000mで優勝。1年生にして、トラックでは日本のトップレベルと競い合う力を持っていることを証明したのだ。

 しかし、トラックとロードレースはまた違った力が必要になる。10月17日に行われた箱根駅伝予選会で、吉居ははじめてのハーフマラソンに挑む。吉居は3年生の森凪也とともに留学生たちのグループにつけ、最初の5kmを14分13秒というハイペースで入った。

「最初の5kmは理想的なペースで入れたんですが、5kmから15kmまでが思いのほか遅くなり、感覚としては、ここで40秒くらい損したかなと思います。最後は体が動かなくなり、競り負けてしまいました。でも、設定が61分45秒のところ、61分47秒で走れたので、自分としては合格点かなと思います」

 吉居は全体10位でフィニッシュし、チームトップ。間違いなく中大のエースであることを証明した。藤原監督はいう。

「吉居は将来、日の丸をつけて世界と戦える可能性を秘めています。大学時代に5000m、10000m、ハーフマラソンの日本記録を狙っていこうと話しています。箱根駅伝という舞台は、吉居にとって経験値を上げる大会となるでしょう。実力ある他校の選手たちと競り合い、たとえ失敗したとしても次につながる走りになるはずです」

藤原監督「往路は勝つつもりで」

 藤原監督は、吉居を往路の1区から4区までの間に起用する予定だが、「エースが集まる2区はともかく、他の区間だったら、吉居に区間賞の期待がかかるでしょうね。でも、リラックスして走らせたいです」と話す。

 藤原監督の目論見では、4区までを吉居に加え、森、三須健乃介(4年)、三浦拓朗(3年)、千守倫央(2年)らの箱根駅伝経験者が担当し、上位をキープ。5区には、前回の山上りを区間9位でまとめた畝が控えている強みがある。

「往路は勝つつもりでオーダーを組みます。吉居がひとつのポイントになるのは間違いありませんが、復路には上級生を中心とした大砲ならぬ“中砲”が揃っています。淡々とした単独走になることが多い復路で、しっかりと走れる選手たちは育ててきました。往路での仕掛けがうまくハマれば、選手たちの目標である総合3位に入ることは夢ではないと思います」

 2021年の箱根駅伝、“大砲”を手にした中大が見据えているのは、シード権復活だけではない。より上位を目指し、数年後には頂点を狙っている。

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