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エディ・ジョーンズは好調フランスをどう料理する? 若きレ・ブルーの弱点は“退場癖”と協会との軋轢か

posted2020/12/01 17:00

 
エディ・ジョーンズは好調フランスをどう料理する? 若きレ・ブルーの弱点は“退場癖”と協会との軋轢か<Number Web> photograph by AFP/AFLO

24歳SHデュポン(左)ら軸に華麗なラグビーを見せるフランス代表。盤石なイングランドを倒し、“秋の王者”に輝けるか

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竹鼻智

竹鼻智Satoshi Takehana

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 例年のこの季節は、南半球の強豪国たちが欧州へ遠征し、秋のテストシリーズが行われる。だが今年の秋は新型コロナウイルスの影響で渡航に制限がかかっているため、それぞれの持ち場で強化に努めているのがラグビー界の現状だ。

 現在、欧州では“この秋の限定企画”として「オータムネーションズカップ」が開催されている。日本も招待されていた同大会には、欧州主要6カ国のシックスネーションズ参加国(イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド、フランス、イタリア)に加え、改革中のジョージア、欧州でプレーする選手が多いフィジーの8カ国が集結。予選2組に分け、12月5、6日の最終節で最終順位決定戦を行うというフォーマットで行われている。

 11月13日から開幕しているこの大会は、参加選手へのさまざまな規制や無観客試合という制限が設けられていたが、準備合宿の為にフランスに集合したフィジーの5選手に新型コロナウイルスの陽性反応者が発生。その後、チーム内で感染者が29人まで増加したフィジーは、予選3試合で全て不戦敗となった。現時点では、主催者側が最終節のジョージアとの最下位決定戦実行の道を模索するという状態だ。

A組はイングランド、B組はフランス

 そんな中で予選A組を制したのは、ご存じエディー・ジョーンズHC率いるイングランドだ。新型コロナウイルスの影響で中断を挟んだ2020年のシックスネーションズ(2月1日から開催し、10月31日に完結)では、1敗で並んだフランスを得失点差で上回り優勝を挙げている。

 対する予選B組の勝者は、若手の躍進が目覚ましいフランスだ。地元開催となる2023年ワールドカップに向けて着々と経験を積んでいる若きレ・ブルー(フランス代表の愛称)とは、どんなチームなのだろうか。今回の記事では、最終順位決定戦を前にフランスの戦いぶりをレビューしていく。

【次ページ】 2023を見据える若きレ・ブルー

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