あと、大鵬さんの孫の納谷が新十両に昇進した。王鵬との四股名に改名したんだな。同学年の豊昇龍や琴勝峰に先を越されてしまい、比べられてしまっていたけど、昇進はやはり”今のタイミング”だったってこと。周りは気にしなくて大丈夫。自分のタイミングで昇進するのが一番なんだからね。今までは4勝3敗と、勝ち越しはしても大勝ちしなかった。でも今場所は6番勝っての昇進だった。自分の形になれる相撲が取れるようになったんだよ。これからも、もっともっと稽古して押し相撲を磨いてね。さらにスピード感のある相撲を取ってほしいな。

新十両に昇進した“大鵬の孫”納谷。王鵬に改名したことが発表された　©KYODO

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「横綱大関には肩書を付けて呼んでほしいの」

　そうそう、これを言っておきたいんだ。若い親方たちがテレビで解説するけど、「横綱白鵬」「大関貴景勝」などと、横綱大関には肩書を付けて呼んでほしいの。横綱大関を呼び捨てにしていいのは師匠だけなんだよ。それが相撲界の文化だし”相撲道”なんだから。

　来年の初場所は白鵬と鶴竜も進退を賭けて出場して来ると言われているけど、貴景勝も綱取り場所となるね。押し相撲一本だけだと、昇進してもキツイだろうな……。横綱土俵入りだけなら僕が代わりにやってもいいよ？　まだちょっとなら脚は上がるから（笑）。

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　とにかく、今の相撲界には新しい風が吹いていて、来年は楽しみな1年となりそうだね。

（構成＝佐藤祥子）