大学駅伝の強豪校だけでなく…

“見えない敵”として区間記録保持者の背中を追った横山は、「計測ミスかもしれませんが」と笑いつつ、下り基調のコースながら10kmを26分ひと桁台というとてつもないタイムを叩き出したという。そして、次走者に“デジタルたすき”をつないだ。長谷川監督も「良いアピールになった」と横山の走りを称えた。

　ASICS World Ekiden 2020には、全世界で5万人以上のランナーが参加。日本でも4000人以上がエントリーしており、専大の他にも早稲田大学などいくつかの大学駅伝の強豪校が参加を予定している。

　また、ワールドエリートチームが2チーム結成され、その一員として川内優輝選手や前田穂南選手もエントリーされている。11月22日までの開催期間中なら、世界中のどこからでも、誰でも無料で参加できるのも大きな魅力だ。

　長谷川監督は、こんなことも語ってくれた。

「駅伝の魅力は、個の力だけでは目指せなかった目標に、みんなで向かうことができること。次の走者のことを思いやるという点ではとても日本的な競技だなと思います。今回のバーチャルレースを通じて、その駅伝文化が世界に広がっていく1つの良いきっかけになると思います」