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スコットランドではリバプールVSアーセナル…欧州各国で発生、超優秀SB“被り問題”の解決策とは 

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三重野翔大

三重野翔大Shodai Mieno

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posted2020/11/19 06:00

スコットランドではリバプールVSアーセナル…欧州各国で発生、超優秀SB“被り問題”の解決策とは<Number Web> photograph by Getty Images

中堅国スコットランドが誇るロバートソン(右)とティアニー。左サイドバックが本職の2人だが、代表で共存する解決策とは……

ティアニーの“ポリバレント性”が幸い

 それはサウスゲートのように3バックシステムを用いること。セルビア戦では最終ラインの左にティアニーを、左のウイングバックにロバートソンを置くことで彼らの同時起用に成功した。

 幸いだったのはティアニーがセルティック時代からセンターバックでの出場経験があったことだ。そして今季のアーセナルでもミケル・アルテタ監督のもと、3バックの左サイドで起用されることが多い。クラークにとっては渡りに船だった。

 アーセナルでのティアニーは守備時にセンターバックとして動き、攻撃の際には左いっぱいに開いてサイドバックの動きをする。本職はサイドバックなだけあって、センターバックながら頻繁に攻撃参加するのも彼の特徴の1つだ。

 一方、ロバートソンの持ち味も果敢な攻撃参加だ。高い位置でボールを持てば高精度のクロスをあげ、気づけばゴール前に現れシュートを放つときもある。

 もちろん守備を疎かにすることもない。無尽蔵のスタミナで左サイドを駆け回り、前線に残ったときには激しいプレッシングを、自陣後方では相手にピタリとつけ自由にボールを持たせない。

 タイプでいえば超攻撃型サイドバックだ。リバプールは4バックシステムであるためサイドバックとして出場するが、より高い位置での攻撃力が求められる左ウイングバックというポジションはむしろ彼に一番適している。

 ロバートソンとティアニー、サイドバックの2人で守備はもちろん、攻撃においても世界最高クラスの左サイドを形成することができるのだ。

「僕らを比較することにうんざり」

 今年7月、ロバートソンは『The Lockdown Tactics』のポッドキャストで「僕と彼(ティアニー)は、みんなが僕ら2人を比較することにうんざりしている」と話した。

 英国内で今後しばらくこうした話題は尽きないだろうが、彼らの同時起用はサイドバックの選手を過度に比較する必要がないということを示す第一歩である。

 あとは最高の舞台で結果を残して「2人のどちらがより良いプレーヤーなのか」ではなく「2人が組めばどれだけ凄いのか」という議論を呼び起こすことだ。

 来年6月、1年遅れで開催されるEURO2020ではロバートソンとティアニー、スコットランドが誇る2人の左サイドバックがヨーロッパを、世界を驚かせてくれるに違いない。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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