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“ドリームチーム”から史上初の招待状 ジェイミージャパン再出発の相手ライオンズって?
text by
竹鼻智Satoshi Takehana
photograph byGetty Images
posted2020/10/23 17:02
アイルランド、イングランド、ウェールズ、スコットランドのトップ選手から選抜される「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ」。2017年はNZと激しい戦いを繰り広げた
2017年は王者ニュージーランドと対戦
シックスネーションズのなかではイタリアとフランスが蚊帳の外となってしまうが、イギリスとアイルランドのラグビーファンにとって、ライオンズは4年に一度のドリームチームだ。一般的に夏休みがとりやすい時期に遠征が行われることもあり、多くのファンがライオンズの応援の為に南半球を訪れるのは、ラグビー界のある種の風物詩でもある。
2017年のニュージーランド遠征では、イングランドから16人、ウェールズから12人、アイルランドから11人、スコットランドから2人というメンバーで挑んだ。結果は、当時ワールドカップ2連覇中であったニュージーランド代表を相手に、1勝1敗1分。壮絶な熱戦だった。
日本戦は“準備試合”の初戦
遠征先の代表チームとのテストマッチは3試合だが、連合チームが連係プレーの精度を上げていく為には、それなりの数の準備試合をする必要がある。
2017年の遠征では、スーパーラグビーチームをはじめとしたニュージーランドの7チームと準備試合を行い、4勝2敗1分という結果を残している。もちろん、遠征を全勝で終えることができればそれにこしたことはないが、大事なテストマッチ3戦での最適な選考の為、さまざまなコンビネーションを試すのも準備試合の目的の1つ。負け癖がついてはいけないが、テストマッチで勝つ為には、途中で星を落としても仕方がない。長い遠征を戦うのだから、そんな試合もあるだろう。
それにライオンズに選ばれる選手の多くは、欧州トップレベルのクラブに所属している。シーズン最後のプレーオフまで勝ち残るクラブの選手は、ライオンズ合宿への合流が遅れる可能性もある。
来年の遠征では日本代表との試合が準備試合の初戦となるため、さまざまな施策を打ってくることが予想される。対する日本代表もトップレベルとの貴重な試合となるため、この遠征を前にどれだけの準備を進めることができるかがカギとなる。