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菊池雄星も監督も…マリナーズ、メジャー最長「19年間プレーオフ出場なし」でもポジティブなワケ
posted2020/10/11 11:01
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
長きにわたり、低迷の続くマリナーズが、60試合の短期シーズンを27勝33敗と、地区3位で終えた。2001年以来、ポストシーズンから遠ざかってきた19年間のブランクは、メジャー最長を更新した。
その一方で、勝率5割以下ながら、地区2位でポストシーズンに進出したアストロズとの2ゲーム差をどう評価すべきか、意見の分かれるところだろう。
ただ、最後の2週間は、ポストシーズンの出場枠争いに加わり、可能性を捨てない戦いを続けるなど、着実に力を付けたことも実証した。
全日程を終えたスコット・サービス監督は、冷静な口調で異例のシーズンを振り返った。
「我々は確かに良くなった。年間を通して我々を見てきただれもが、違うとは言わないだろう」
2019年から3年計画で再建を進めてきた
優勝争いとは無縁のシーズンが続いていたマリナーズは、2018年以来、チームの抜本的な改革を進め、19年から3年計画で再建を進めてきた。
種を蒔き、水や肥料を与え、結んだ実を収穫する──。
言い換えれば、1年目が「ホップ」で2年目が「ステップ」、そして3年目に「ジャンプ」。
短期日程とはいえ、今季は水や肥料を与え、ステップを図る2年目だった。
実際、昨季後半から起用し始め、今季の新人王の有力候補にも挙げられる25歳のカイル・ルイスが11本塁打を放ち、不動の主力として成長した。
24歳左腕のジャスティス・シェフィールド、25歳右腕のジャスティン・ダンは、ともに先発ローテーションの一角に定着し、いずれも4勝を挙げた。