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「栃木はニューヨークよりも親切な町」7年前ロシターを決断させた田臥勇太への“質問攻め”とは
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byShunsuke Mizukami
posted2020/09/29 15:00
チームメイトとしてプレーするのは今季が8シーズン目となる田臥(左)とロシター。Bリーグ開幕シーズン以来の優勝を狙う
たとえば、ブレックスに最初に入った頃のこと。ほかの選手が何時頃にコートに行くのかわからなかったロシターは、まずは様子見で練習が始まる30分前に練習場に行ったのだという。テーピングをしてもらい、残った時間でシュート練習ができるぐらいの時間だ。もう少し早くても大丈夫そうだとわかると、少しずつ時間を早めたのだが、到着すると必ず先に田臥がいた。
「いつも勇太が僕より早く来ていたんです。本当にいつでも。そのうち、彼は練習が始まる1時間半前に来ているということを知って、僕も1時間半前に来るようになりました」とロシター。
「練習に向けての準備が大事だというのは、僕が勇太から一番に学んだことです。試合の準備は試合の前日にだけやればいいというわけではなく、毎日やる必要があるんです。ストレッチをして、身体をケアして、ウォームアップをして、ワークアウトをする。そうすることで、試合でのプレーが楽になるんです」
違う国で生まれ育った田臥との相性がいいのも、そういったロシターの性格によるところが大きい。
「彼は、すっかり日本人なんです。だからですよ」
田臥はそう言うと、嬉しそうに笑った。
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