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“スプラッシュ・ヒット”に憧れて 吉田正尚のスイングの原点
posted2020/09/28 07:30

パ・リーグトップを独走する打率.369もさることながら、規定打席到達選手で最少の三振16も驚異的(9/10現在)
text by

石田雄太Yuta Ishida
photograph by
KYODO
子どもの頃、吉田正尚は夜10時から始まるメジャーリーグのハイライトをテレビで観るのが楽しみだった。とりわけ惹きつけられたのは、ホームランを連発していたバリー・ボンズのバッティングだ。
「メジャーの野球ってワクワクするじゃないですか。ボンズのスプラッシュ・ヒット(ライト場外の海へ飛び込むホームラン)をボートで追いかける人がいましたよね。あの映像がメッチャ、印象に残っています」
メジャー史上最多となる通算762本、シーズン73本の記録を持つホームランバッターに憧れた正尚少年は、白球をどこまでも遠くへ飛ばす快感をいつも追い求めていた。
