酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
打率4割なるか、吉田正尚の“迷いのなさ”。週刊セパ好成績&珍記録まとめ。
posted2020/09/07 18:15
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo Kews
9月末までは観客上限は5000人で進んでいる今シーズン、NPBはJリーグとともに入場者数の制限会話の要望書を提出するとのニュースがあったが、経営的には厳しいままでペナントレースは続いている。
【今週の“ぴかイチ” オリックス 吉田正尚】
筆者はこの夏、オリックスの主催ゲームを8試合ほど観戦したが、つくづく感心するのは吉田正尚の「迷いのなさ」だ。
左手を上げて審判を制するようなそぶりを見せて打席に立つと、吉田は投手を凝視し、迷うことなくフルスイングする。
中途半端にバットを振ることはなく、空振りもほとんどない。ファウルも少ない。ごくたまに綺麗な流し打ちを見せることはあるが、打球はほとんどがライナーでフェアグラウンドに飛ぶ。運が悪ければ野手の正面で捕球されるが、多くが安打になる。そしてボールを見逃すときには、2ストライクからでも自信をもって見逃している。
チームは監督が途中で交代するなど迷走しているが、吉田正尚は一片の迷いもないように見える。
月間打率を見ると吉田のすごさがわかる。
月間打率で見ると吉田のすごさが見えてくる。
6月10試合
37打10安0本3点5四球3三振
率.270
7月27試合
95打34安7本19点24四球6三振
率.358
8月25試合
86打37安2本15点14四球6三振
率.430
9月6試合
22打10安2本10点3四球1三振
率.455
毎年スロースターターで、低調なことが多い吉田だが、今季もしり上がりに調子を上げている。8月は驚異的な打率.430、9月に入ってさらに加速して打率.455。24試合連続安打も進行中だ。