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どんな状況でも強くなれる方法はある。
那須川天心がコロナ禍でも元気な理由。
 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph byTwitter From TeppenTenshin

posted2020/06/02 11:50

どんな状況でも強くなれる方法はある。那須川天心がコロナ禍でも元気な理由。<Number Web> photograph by Twitter From TeppenTenshin

那須川がSNS上で展開している動画プロジェクト「100日後に那須川天心」。室内で、短い時間で効果的なトレーニングを推奨する。

「環境やコロナのせいにするのはダメですね」

──ところで、練習の拠点であるTEAM TEPPENは4月11日から5月31日まで活動休止になっています。日々のトレーニングはどういうふうに?

「自宅でひとりでやっています。筋トレや鏡を見ながら技の確認もやっています」

──以前と比べ、トータルの練習時間は?

「正直、練習時間は別に変わっていないですよ。短期集中でもない。強くなれる人はひとりでも強くなれるので」

──名言ですね。

「本当にそうなんですよ。TEAM TEPPENも最初は僕ひとりでした。それからいろいろな人たちが集まってやっていくようになったけど、僕はひとりでも強くなれる方法を知っています」

──その意識を持ちつつ、正しいトレーニングをすれば強くなる、と。

「はい、環境やコロナのせいにするのはダメですね」

日替わり動画「100日後は那須川天心」。

──その意識に接してもらおうと、SNSを通して「100日後に那須川天心」と題した日替わりのトレーニング動画をアップし続けているわけですね。

「ハイ。体を動かさないことは、一番のストレスになりますから。ただ、自分でやろうと思っても、なかなかやり方は見つからない。だったら僕がきっかけを作ってあげてもいいんじゃないかと思いました。メニューはどんどん湧き出てきます」

──現在はひとりでいる時間が長くなったと思います。キックボクシングや格闘技に対して考える時間も増えた?

「いまは格闘技(の興行)がほとんど止まっています。いまのルールの中でどうやって生きていくかを考えていくしかないです」

──格闘技は濃厚接触競技ということで、自粛解除は後回しにされるケースが出てくると思います。

「こうなることは誰も予想していなかったけど、自分で格闘技を選んだわけだから、格闘技で生きていこうと決めた人はある程度の覚悟があると思う。誰かにやれと言われて、無理やり格闘技をやっている人はたぶんいないと思うので。こうなることにも、ある程度耐えないと生き残れないのかなと思いますね」

【次ページ】 「僕がやらなければ、ダメかなと思います」

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