「少なくとも3週間は準備が要る」

　フィジカルトレーナーのなかには、

「4、5日あれば試合をできるようになると思う。外出制限期間中、選手が続けてきたのはサッカーのトレーニングではなくアスリートとしてのそれだが、すぐに対応できるだろう」と語るベティスのマルコス・アルバレスのような楽観論者もいる。

　だがしっかりと時間をかけて身体を慣らさないと、久方ぶりの衝撃や急加速のせいで首、膝、脚を壊すリスクがあると考える慎重派も多い。

　その1人、レガネスのポル・ロレンテは、毎年開幕前には5週間から7週間かけてプレシーズンを行うことを踏まえて、「少なくとも3週間は準備が要る」と考えている。

FIFAは試合開催自体に反対するが。

　選手たちは精神的な準備も必要としているだろう。

　彼らは依然感染に対する不安を抱えており、代理人の元には「新型コロナウイルスに感染しても、回復すれば肺は元通りになるのか？　今後のキャリアに影響は出ないのか？」といった旨の質問が頻繁に届いているらしい。

　選手たちの健康管理を任される各クラブのドクターたちは、選手が感染した際に責任を問われないよう、あらかじめ確認すべき事柄や要望を認めた公開状を連名でリーガに送ることを検討中だという。

　一方、FIFAの医事委員会のミシェル・ドーゲ委員長は試合を行うこと自体に反対している。1人の感染が明らかになればピッチ上の全員を隔離しなければならなくなるため、少なくとも他人との接触を避けるように言われているうちはやめるべきだ、と。

　それでも、2019-20シーズンのリーガはオランダやフランスのように打ち切られることなく再開されそうだ。

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