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賭博問題に疫病、ベーブ・ルース。
100年前と現代MLBの奇妙な相似。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2020/05/01 11:30

賭博問題に疫病、ベーブ・ルース。100年前と現代MLBの奇妙な相似。<Number Web> photograph by AFLO

全米の人気者だったベーブ・ルース。1920年はちょうどスペイン風邪の流行期だった。

100年後のコロナ禍、サイン盗み問題。

 ベーブ・ルースがMLB史上最大の偉人とされるのは、MLB最大のスキャンダルの暗雲を、そのバットで一挙に吹き飛ばしたからだ。

 ベーブ・ルースの登場で、MLBはアメリカのナショナル・パスタイムになった。

 ちょうど100年後の今、MLB、野球を取り巻く環境は驚くほど似ている。

 世界は、新型コロナウイルスのパンデミックに戦々恐々となっている。開幕日がいつになるかおぼつかない。そしてMLBは、アストロズやレッドソックスのサイン盗みのスキャンダルに揺れている。

 まだ21世紀のベーブ・ルースは登場していない。日本人の我々は、ひょっとして大谷翔平がそうなるかもしれないと期待している。誰が救世主になるにしても、この重たく暗い雲を吹き飛ばしてほしいと切に願う。

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