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スポーツマンガと舞台、謎の好相性。
テニミュとペダステの成功の理由。
text by
kuu(マンガナイト)kuu
photograph by(c)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (c)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
posted2020/04/07 19:00
マンガの世界を舞台上で表現する2.5次元の世界の筆頭といえば「テニスの王子様」である。
夏にはジャニーズ主演の映画が公開。
本家であるマンガの『テニスの王子様』は既に連載開始から20周年を超えているが、なお攻めの姿勢を崩そうとしない。
月刊ジャンプスクエア上で『新テニスの王子様』の連載が続き、「テニミュ」はDream Live 2020の公演開始を今年5月22日に控えている。そして新作のアニメ映画が2021年に公開予定で、「リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様」は作者曰く「20年分のハッピーを詰め込んだ、全く新しいエンターテイメント」とのこと。
何が飛び出てくるのか現時点では見当もつかないが、数々の印象的なシーンや超能力技を繰り出してきた本作のこと、きっとあっと驚く展開を見せてくれるに違いない。
『弱虫ペダル』も快調に連載が続いており、「ペダステ」も7月から新作の上演が発表されている。
そして何より、夏の実写映画化が話題になっている。人気のアイドルグループ「King&Prince」の永瀬廉が主役を務め、伊藤健太郎や橋本環奈が脇を固めている。大きな注目を集めることは間違いない。
実はスポーツマンガの実写化は少ない。
実は実写映画化の面でも、『テニスの王子様』は『弱虫ペダル』の先輩にあたり、2006年に本郷奏多主演で全国ロードショーされた。主役と一部のキャストを除き、舞台のキャストが多数起用されていたが、大ヒットとはいかなかった。
人気マンガが次々と実写映画化される昨今だが、意外にもスポーツマンガはさほど実現されておらず、さらに成功した作品となるとほんの一握りである。
果たして実写版『弱虫ペダル』は興業的に成功するだろうか。それ如何によって、女性に人気の作品たちの行先はまた少しずつ変わっていく可能性がある。各所が注目している本映画の公開を、楽しみに待ちたい。