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入団時の「優勝宣言」が現実に!?
AZ菅原由勢が狙う11年ぶり快挙。
text by
本田千尋Chihiro Honda
photograph byGetty Images
posted2020/03/28 08:00
試合にはまだコンスタントに出られていない菅原由勢だが、優勝を目前にしてチームの雰囲気は良いという。
「優勝争いは自分のサッカー人生において初めて」
そもそもU-23日本代表DFがヨーロッパに渡って1年目で、AZで「刺激的」な日々を過ごしているのも、どこか勢い任せに「行く」と言ってしまったからだった。
「正直、最初オファーをもらった時には、これだけの魅力があるクラブだとは思いませんでした。リーグ優勝の経験があることは聞いていましたが、正直、どんなサッカーをするのかも分からなかった。でも、とりあえず『行く』と言っちゃった。
それから色々と話が進んで、『行く』と言ってから試合を見たら、『わあ、すごく良いクラブだな』と。まず『行く』と言ったのは間違いじゃなかったなと思いました。現地に来てからも、施設もきちんとしていますし、体制もしっかりしているし、僕に対するサポートもしっかりして頂いているので、本当にサッカーだけじゃない魅力のある良いチームだと思います」
何よりAZは、菅原が宣言したとおり、11年ぶりの「優勝」に近づいている――。
この先、無事に新型コロナウイルスの流行が収束し、エールディビジが再開されれば、今季も残すところ9試合。直接対決は終わったが、アヤックスとのヒリヒリするようなデッドヒートは、最後の最後まで続くだろう。
菅原は「めちゃくちゃ楽しみです」と言う。
「優勝争いは自分のサッカー人生において初めてのことなので、すごく楽しみながら僕も自信を付けていけたらなと思います。チーム全員がハードワークした結果が優勝に繋がると思うので、輪を乱さないようにするのは当たり前ですけど、1回1回の練習をしっかりやるだとか、ピッチに入ったらしっかり戦うだとか、当たり前のことを当たり前のようにやれば、AZは力はある。そういったところをおろそかにせずにやっていくことが、大事だと思います」