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新型コロナウイルスにNBAの対応は?
レブロン「無観客ならプレーしない」
posted2020/03/10 11:30
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
AFLO
新型コロナウイルスはアジアだけではなく、アメリカの地でも広がり、ニューヨークでは非常事態宣言も発令された。NBAではまもなく全チームのトレーナー、担当者を集めた緊急対策会議が行われる予定だという情報が流れている。
無観客試合か、シーズン中断か、それとも現状のままでの続行か。アメリカ最大の人気プロスポーツ競技も、日本と同じように判断が非常に難しい状況となっている。
私がオフチューブ実況を担当した現地3月7日のゴールデンステート・ウォリアーズとフィラデルフィア・セブンティーシクサーズの人気カードも、サンフランシスコのチェイスセンターでは最終的に観客を入れて試合が行われたが、アリーナ内の至る所で入念な感染防止策が取られていた。
1.清掃スタッフの増員
2.感染防止スプレーを用いてのコート除菌
3.エレベーター乗員によるエレベーター内の頻繁消毒
4.全席除菌(イベント前と後)
5.トイレの石鹸増量
6.会場内の消毒液増設
7.アリーナ内の各ドア消毒
8.会場内の衛生情報掲示
9.風邪気味など体調の芳しくない方への自宅観戦への誘導
これだけの対策が施され、その上で「健康に問題を抱える方は会場には来ないでください」という告知がなされていた。
ポストシーズンを占う大事な1カ月。
レギュラーシーズンも佳境を迎え、1カ月後にはプレーオフ進出チームが決まり、NBAの頂点を争うポストシーズンが開幕する。順位を決める上で最も重要なこの1カ月をNBAは中断、または無観客試合とするのだろうか。
NBAは1試合平均、約1万8000人を動員する。日本のBリーグで最も観客を集める千葉ジェッツが1試合平均5000人ほどであることを考えると、中断や無観客試合とした場合の入場料、グッズ収入、放映権料といった損失額の大きさは計り知れない。