フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
新型コロナとカナダ世界フィギュア。
日本の選手とファンは入国できるか?
posted2020/03/02 11:30
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
KYODO
国際スケート連盟(ISU)は2月26日、韓国のソウルで3月13日から15日まで予定されていた2020年スピードスケートショートトラック世界選手権を、当面中止にすると発表した。
会場に予定されていた木洞アイスリンクが、韓国での新型コロナウイルスの感染状況を配慮して一時的に閉鎖処置をとったためである。
ISUは通常4月のはじめまでの競技シーズンを数週間延長したとしても、この大会を代替地などで開催することはできず、年内に開催できた場合でも少なくとも今年の10月中旬までは困難だろうとしている。
日本スケート連盟も、ジャパントロフィー選手権など、3月中に国内で開催が予定されていたスピードスケート・ショートトラックの3大会を中止すると発表した。
閉鎖されたのは四大陸選手権のリンクだった。
このたび一時的に閉鎖された木洞アイスリンクは、2月4日から9日まで2020年四大陸選手権が開催されていた会場である。
羽生結弦が初優勝をきめたこの大会も、もう少し開催時期が遅かったら、危ないところだったのだ。
ISUは2月29日現在、これ以外の今シーズンの大会中止および延期の予定はないものの、今後WHOが提供する新型コロナウイルスの感染状況を注視し、WHOと開催地の自治体からの要請に従うと発表した。
多くのファンたちが懸念しているのは、これから予定されているフィギュアスケートの大会に影響がおよぶのかどうかということだ。
今週は3月4日からエストニアのタリンで、世界ジュニア選手権が開催される。
エストニアでは2月27日に初めて感染者が確認され、ラトビアからバスで入国した乗客だったと発表されたばかり。入国の警戒態勢も厳重化されたのか、SNSで日本から来た観光客の一部が入国拒否されたという情報もある。
幸いなことに、3月1日に日本の選手団と関係者たちは無事に入国した模様だ。