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ホッケー日本代表を支える“縁の下”。
損保ジャパン日本興亜がチームと歩んだ2年間。 

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別府響(文藝春秋)

別府響(文藝春秋)Hibiki Beppu

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posted2020/01/31 11:00

ホッケー日本代表を支える“縁の下”。損保ジャパン日本興亜がチームと歩んだ2年間。<Number Web> photograph by sompo japan

一気に世の中が認知してくれれば。

 実際に身近でチームを感じられれば、当然関わる者たちも盛り上がる。だからこそ、今夏の大舞台では彼女たちの活躍を期待せずにはいられないと渋谷はいう。

「もちろん一番は五輪でメダルを獲ってもらいたいです。そうすれば絶対、世の中も盛り上がりますから。女子サッカーの『なでしこジャパン』やカーリングの『ロコ・ソラーレ』みたいに、五輪やW杯でそれまでマイナーだった競技が、活躍して、一気に世の中の人が認知をするものになってくれれば理想ですね」

 シンデレラストーリーを期待する想いは強いが、そのチャンスはあるのだろうか。

「いま、日本は世界ランキング14位ですが、上位国はそんなに遠い存在ではないと思います。実際に世界ランク2位のオーストラリアとの試合を見ていてもそんなに差はない。だから、自国開催のアドバンテージもありますし、うまくいけばメダルのチャンスは十分、あるのかなと思っています。また、東京でやる五輪はどの選手にとっても最初で最後になるでしょうから、とにかく悔いの無いように頑張ってほしいですね」

 支援をはじめてから2年以上――。

 さくらジャパンは、支えてくれる企業とともに戦っていく。

[さくらジャパンを支える人]

ホッケー日本代表を全力で支える
損保ジャパン日本興亜。

interview by Sports Graphic Number

西澤敬二(損保ジャパン日本興亜株式会社取締役社長)
1958年、東京都生まれ。'80年慶応義塾大学経済学部卒業後、安田火災海上保険に入社。2016年4月より現職。

 ◇ ◇ ◇

 当社は1888年に創業し、長年に渡って文化芸術、社会福祉や環境保護といった分野で社会貢献活動に努めてきました。2016年からは、「日本トップリーグ連携機構」が主催する「SOMPOボールゲームフェスタ」にSOMPOホールディングスとして協賛し、スポーツの普及活動にも参画しています。

 そんなご縁もあり、同機構の川淵三郎会長から「ホッケー日本代表を支援してもらえないか」とお話を頂戴したことがきっかけで2017年から協賛をはじめました。

 実際にホッケー日本代表と接してみると、皆さんが厳しい環境のもとで頑張っておられ、国際大会でも素晴らしい成績を上げていることに感銘を受けました。また、ホッケーのキャッチフレーズが「セーフ・クリーン・フェア」だということも知り、我々の企業文化とも相通ずるものがあり、支援を通じて共に成長していけるのではないかと感じました。

 2018年9月には、当社が冠協賛をした「SOMPO CUP女子ホッケー4ヶ国いばらき国際大会」が開催され、日本は決勝戦で強豪オーストラリアを破り、見事優勝しました。私も決勝戦を観戦しましたが、選手の一生懸命なプレーや世界の相手に屈せず、挑む姿に心を打たれました。

 この大会期間中、多くの当社社員ならびに代理店の方々も応援にかけつけました。これまでホッケーを知らなかった社員たちも、実際のプレーを間近に見ることで、選手の皆さんの勇姿に感動するとともに、ホッケーの面白さを実感し、すっかり虜になっています。また、ホッケー日本代表の皆さんには、練習の合間に、社内表彰式などのイベントに参加いただき、デモンストレーションや表彰式のプレゼンターを行っていただくことで、当社社員、代理店の方々と選手の皆さんとの交流を深めていただいています。イベントでは選手の皆さんが登場すると参加者から大きな歓声があがり、ホッケー日本代表を応援する当社の姿勢が社員一人ひとりにも浸透してきていると感じています。

 2020年はいよいよ東京オリンピックです。日本代表の皆さんが誇らしげにメダルを胸にしている姿を期待しています。

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