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6年で燃え尽きた“最年少プロ”。
再起の西村佳奈美が目指す先。
~テニスに戻ってきた23歳のママ~
posted2019/12/08 08:00
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph by
Hiromasa Mano
子連れのママさんテニスプレーヤー――と言っても、セリーナ・ウィリアムズでもキム・クライシュテルスでもない。'10年に14歳3カ月でプロ転向、史上最年少プロ誕生と騒がれた西村(旧姓・辻)佳奈美。'96年生まれ、23歳の若いママだ。'15年のシーズンを最後に一度引退、'17年秋に長男を出産した。その後、'18年1月に現役復帰を宣言、この10月には4年ぶりに全日本選手権に出場した。
早すぎる引退には理由があった。筆者の記憶の中の彼女は、いつもつらい表情をしていた。最年少プロと注目され、周囲からの期待の重さが小さな背中にのしかかった。ある民放テレビは下部ツアーまで追いかけたが、不本意な内容で敗れ、涙を流しながら取材対応する姿を見たこともある。もっとも、プレッシャーのほとんどは父親によるものだった。