優勝は「目標」ではなく「前提」。

　オフシーズンの突入を前に、来季の目標はもう決まっている。

「メジャーで成績を残すこと、そして東京オリンピックで金メダルを取れるように頑張りたいです」

　母国開催のオリンピックでの金メダル獲得は、一生に一度、まさに究極の目標となる。

「あっという間に来年なので、オリンピック前に何勝かできるようにして、ベストな状態で出られるようにしたいと思います」

　畑岡の中で、もはや優勝は「目標」ではなく「前提」となっていた。

　その金メダルを狙うために、メジャーに照準を合わせることに挑戦した今年の経験も無駄にするつもりはない。

「（メジャーの経験がどう活きるのか）休みの間に考えます。試合中は自分のプレーにだけ集中した方がいいと思うので、（東京五輪で）そういう風にできるようにしたいですね」

　畑岡は強い気持ちで、ひたすら上を目指す。

　束の間のオフを過ごしたのち、新シーズンに向けて12月から始動だ。