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昨季覇者ラプターズが見せる
“チャンピオン”のマインド。
~エースが抜けても崩れない理由~
posted2019/12/02 07:00
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
Getty Images
「チャンピオンのハートを侮るな」
かつて、'95年にヒューストン・ロケッツが連覇を果たしたときのヘッドコーチ、ルディ・トムジャノビッチの有名なフレーズだ。レギュラーシーズンで低迷し、プレイオフでも何度も追い込まれ、苦しみながらも粘って優勝した後の言葉だった。
久しぶりにその言葉を思い出したのは、昨季のNBAチャンピオン、トロント・ラプターズの11月のロサンゼルスでの戦いぶりを見たときだった。昨季初優勝を果たした後、絶対的なエースのカワイ・レナードがクリッパーズに、優勝経験豊かな脇役のダニー・グリーンがレイカーズにFA移籍して戦力ダウン。ラプターズは、周囲から今季は優勝争いからは一歩後退していると見られていた。