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『氷艶』準備中のトライアウトで決意。
高橋大輔が語ったアイスダンス転向秘話。
posted2019/11/12 11:50
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph by
Shigeki Yamamoto
11月の西日本選手権をケガのために棄権した高橋大輔。男子シングルでの集大成となる2019年全日本選手権を前に、都内で行われた『氷艶hyoen2019-月光かりの如く-』のディレイ・ビューイング先行上映会でのトークショーに出席した。
集まった約500人のファンを前に、開口一番は、誰もが心配するケガの状況報告からだった。
「西日本選手権を観に行く予定だった方には申し訳ありませんでした。ケガの状態としては、休ませれば治るケガなので、大事をとって休ませていただきました。ゆっくり休んだことで、回復に向かっています。これから練習をし直して、全日本選手権に向けてきっちり仕上げたいと思います。有終の美を飾れるかは分かりませんが、精一杯頑張りたいと思います」
映画館を満席にしたファンからは、「頑張って!」とエールが飛んだ。実際に、映画館の舞台を歩くぶんには足を庇う様子もなく、回復の順調ぶりをファンにアピールした形になった。
「本気で泣いている場面などもあるんです」
この『氷艶』は、今年7月に横浜アリーナで3日間にわたり上演され、観客動員数は4万5000人。今年の12月29~31日に、全国の映画館でディレイ・ビューイングされる。
「会場に足を運ぶのが難しかった方にも、全国の映画館で上映されるので、ぜひ楽しんでいただきたいです」
そう高橋が話すと、「ちなみに氷艶の会場に足を運んで下さった方は?」との問いかけに、会場にいた500人ほぼ全員が挙手。高橋も照れ笑いを浮かべた。
「すごいですね。3日間しか無かったのにありがとうございます。でも会場では見えなかった表情も楽しめると思います。僕も細かい表情を自分なりに頑張って、本気で泣いている場面などもあるんです。僕自身、終わったあとは『氷艶ロス』になってしまい、夜な夜な1週間は、映像を見続けて『楽しかったなあ』と振り返っていました」